憲法九条を世界遺産に!

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)

 「平和は大切だから九条を守ろう」という護憲派とも、「北朝鮮や中国に対抗するため九条を潰そう」という改憲派とも違う。九条を「珍品」扱いして、普通の国ではありえないし、現実的でない。まわりからバカにされるかもしれない。でも、だからこそ、人間の愚かさを知るための世界遺産として、日本人が守っていくべきではないか、という刺激的な論考。何より「憲法九条を世界遺産に」という言葉がもつ志の高さと、なんだか笑ってしまうバカバカしさがちょうどいい。餅の「美しい国へ」とどちらが僕らにとって大切な言葉か、考えてみてください。評価★★★☆☆

なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?誰も教えてくれなかった!裏会計学

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 『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』のパクリ本だが、『さおだけ』よりちょっと行儀悪く、またお客さんをビジネスマンに絞って売れている一冊。パクリ本でも、ちゃんと工夫をこらして、元の本と違うことをやろうとするのはありだと思う。(ただ文章が下手で読みづらい。)パクるならパクるで、速攻で作って一番乗りするなり、宣伝にどーんと金を使うなり、すごい著者を引っ張ってくるなりするならいい。『奥の細道』をまねて今さら『鉛筆でなぞる〜』なんて出すのは志もヘッタクレもなくて最低だね。ウチなんですが。評価★★☆☆☆