有頂天への道

 さいきん活字に集中できなくて、どうにも本を読めない。一応は出版社の人間としてまずいことです。その代わりといっては変だけど、数年ぶりに映画をみている。ニール・サイモンの「おかしな二人」、ビリー・ワイルダーの「あなただけ今晩は」「お熱いのがお好き」。今日は横浜まで営業に行ったので、帰りにみなとみらいで三谷幸喜の「THE有頂天ホテル」をみてきた。よく考えたら喜劇ばっかり。ヽ( ´ー`)ノ


 「おかしな二人」は奥さんに捨てられた二人の男が主人公。共同生活を始めたのはいいが、片方は超マジメ、片方は超ズボラだったからさあ大変−−−自分もかなり神経質だけど、あそこまで強烈なのをみると、少しは改めようという気持ちに。★★★☆☆
 「あなただけ今晩は」愛した女性が娼婦だったため嫉妬に苦しむマジメな男。仕事を辞めさせるために一芝居するのだが−−−その奮闘ぶりに涙が出てくる。ふだんモテない男は、いざとなると力を入れすぎて、どうにも滑稽になるのです。★★★★☆
 「お熱いのがお好き」はホント可愛いマリリン・モンローに見とれてしまうけど、要所要所で笑いをとるジャック・レモンの活躍が光る。★★★☆☆
 「有頂天ホテル」いくつものストーリーを絡ませながら大団円に持っていく緻密な脚本はさすが。ベテラン俳優たちの演技も見事。一見たいしたメッセージがないようで、ドタバタを通して人の軽さ哀しさ面白さを描きだした傑作。僕は戸田恵子に惚れちゃったけど、プロフィールみたら今年で49歳なのね…こりゃまずい(´・ω・`)★★★★★


 すぐれた悲劇は人生に重みを与え、すぐれた喜劇は人を楽にする。しばらく重みはいらないなぁ。東横線で渋谷に出て、サンボマスターを買って帰宅。