仕事術が花盛り
みんな、働き過ぎだ!
同世代と話していると、8時9時は当たり前。終電まで粘ることもあれば、真夜中や土日まで平気で働いている友達も多い。9時5時で帰る人とか、ニートや引きこもりなんて、どの世界の話だろうと思う。これでは遠慮して、デートに誘うどころかメールも送れやしない。
物心ついたころにバブルが崩壊し、長く冷たい平成不況の風に吹かれて育った僕らの世代(ニュースでいちばん耳にした言葉は「リストラ」ではないだろうか)は、働くことに対してきわめてマジメである。もっと適当に、手を抜けばいいのに、なんて思うが、自分も会社もそれを許さない。誰もかれも疲れ切っている。
そんなわけでビジネス書コーナーには、仕事術の本が花盛りです。
ドーンと多面積みされた仕事術の本を見ていると、若いホワイトカラーの悲鳴が聞こえてくるようだ。「楽させてくれ!」「もう残業したくない!」「ゆっくり寝たい!」
残業や休日出勤が多いのは、仕事が多いからである。ホワイトカラーの仕事とは、情報を処理することだから、そもそも扱う情報が多すぎるのである。いまよく売れているビジネス書も、あふれる情報とどう向き合ったらいいのかが書かれている。
まずは「情報こそが現代の通貨である」と言い切るこの本から。
効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2007/12/14
- メディア: 単行本
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続いて、今ある情報で立ち向かおうとするのがこの本。
- 作者: 佐藤可士和
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2007/09/15
- メディア: 単行本
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一方、「情報への過度の依存が思考停止を招く」と警告するのがこの本。
- 作者: 細谷功
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2007/12/07
- メディア: 単行本
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「流れ星に願い事をする人は夢が叶う」というのは説得力があった。気になる人は読んでみてください。
この3冊を比べると、情報の扱い方に関して『グーグル化』と『地頭力』では主張が正反対で面白い(『超整理術』はその中間と言ったところか)。僕自身は受験勉強で鍛えられた情報主義者なので、『地頭力』の主張が耳に痛かった。
どちらもランキング上位に入っているところを見ると、極右と極左が意外と簡単に転向してしまうように、『グーグル化』も『地頭力』も読んだという人は多い気がするな。
「情報の扱い方云々の問題じゃない、もっと物理的に仕事を減らしたい」という人向きなのがこちら。
- 作者: 吉越浩一郎
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2007/12/22
- メディア: 単行本
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社員に残業を強いて長時間働かせれば、その分余計に仕事ができるのはあたりまえ、そんなものは経営手腕でもなんでもありません。
ここまで言い切れる経営者が何人いるだろう。春闘で社長のテーブルにこの本を置いたら面白そうだ。
そんなこんなで流行のビジネス書についてまとめてみました。どれも白い表紙に黒ゴシック体の署名なのが興味深い。残業に悩むみなさんのお役に立てばうれしいです。
でも、今年初めて残業なしで帰ってきたのに、仕事術についてまとめているのだから処置なしである。疲れたのでこれでも読んで寝ようっと…
- 作者: 高田純次
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/02/01
- メディア: 単行本
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