国内

思えば福岡へ来たもんだ 博多

博多−−− サラリーマンを対象にした「転勤したい町」「出張したい町」調査では、札幌や仙台と並んで必ず上位に入る都市なのだが、じゃあ町で何をしたいのかと聞かれても、たとえば札幌の時計台のような観光スポットが浮かんでこない。仕方ないので、駅前から…

思えば福岡へ来たもんだ 下関

ホテルの車で門司港駅まで送ってもらい、そのまま電車に乗ってもいいのだが、目の前に関門海峡を渡るフェリーが泊まっているので、下関に立ち寄ることにした。 船に乗るときは海風を受けるのが好きなので、よっぽど天気が悪くない限りは甲板に立っている(と…

思えば福岡へ来たもんだ 門司港

渡船に乗って戸畑に戻り、今度は九州の果て・門司港に向かう。かつて九州各地から大阪や東京、あるいは大陸をめざす人々が集った港町である。今や関門海峡にはトンネルやら橋やらが作られ、昔日の役割を果たすことはなくなってしまったが、貿易会社や税関の…

思えば福岡へ来たもんだ 若松

電車に乗って戸畑に向かう。駅から十分ほど歩くと、赤い鉄骨で組まれた大きな橋が空高くそびえている。戸畑と若松を結ぶ若戸大橋(有料道路)で、歩道がないためにその足下に小さなフェリー乗り場がある。北九州市営の若戸渡船で、100人乗ったら大丈夫で…

思えば福岡へ来たもんだ 小倉

羽田7時40分発のスターフライヤー43便は、ところどころ貨物船の浮かぶ周防灘上空で高度を下げ、このままでは海に突っ込むぞと思ったら手をさしのべるように真新しい滑走路が現れ、9時30分新北九州空港に着陸した。朝の東京は雨が降り始めたばかりだ…

思い立って信濃路紀行 後編

天国のような位置の姨捨駅から電車は下界に戻り、9時45分篠ノ井駅着。ホームで乗り換えの電車を待っていると、フェンスの後ろを新幹線が突風とともに通過していく。高架橋を走っているときはそれほど感じないが、間近で見ると新幹線は狂ったようなスピー…

思い立って信濃路紀行 中編

関東、なかでも千葉の出身者は、山を知らない。南の半島部分にわずかに起伏があるとはいえ、一番高くてせいぜい標高408メートルの愛宕山である。一方、僕の育った八千代というところ(森昌子の歌った「八千代ふるさと音頭」というすてきな踊りで有名です…

思い立って信濃路紀行 前編

中央本線、松本行き最終のあずさ号は新宿を21時に出るので、ダラダラ残業をせずに会社を19時ごろ出れば、いったん中野の自宅に戻って着替えてからでも間に合う。 時間通り発車し、新宿の高層ビル群を左窓に見ながら駅弁の山菜弁当をパクついていると、思…

名古屋訪問記

名古屋は遠かった。 朝6時前に中野を出たのに、着いたのは昼の2時過ぎである。途中、静岡で朝飯を食べるために降りたことを差し引いても、東京〜名古屋間の純粋な乗車時間だけで6時間を超えている。新幹線なら2時間かからないところを、だ。往路で内田樹…

関西書店の旅 大阪ミナミ書店人情物語

まずは丸善心斎橋店です。復活したそごうデパートの上にあるのですが、エレベーターが混んでいるのでエスカレーターで行くことにします。……いやー、12Fは遠いです。あげくにエスカレーターの前には「書籍売り場は奥です」という看板が。客をどこまで連れ…

関西書店の旅 大阪キタ書店興業

やってきました大阪梅田。日本一の商人の街だけに、関東もんがビビるぐらいインパクトのある書店をたのみまっせ〜。 まずは天下の紀伊国屋梅田本店です。長いこと同じ紀伊国屋の新宿本店と売り上げ日本一を争ってきたそうですが、最近はどうなんでしょう。業…

関西書店の旅 京都書店迷宮案内

京阪電車の河原町駅を降りて、四条通を西へ行ったところにあるのがジュンク堂京都店。ジュンク堂はどこへ行ってもジュンク堂。原則として平台を置かず、高い棚をズラッと横に並べ、差しと面陳で展開しているのは毎度のことだが、フロアが狭く天井も低くて圧…